スキーブーツの種類
スキー板と合わせて、揃えなければならないのが「スキーブーツ」です。
スキーブーツはスキー板に噛ませることで、足を固定するという重要な役割を持っています。
これが自分に合っていないものだと安定感が失われてしまうため、途端に滑りにくくなり、危険も増すことになります。
それではまず、スキーブーツとしてはどのような種類のものがあるのかについて紹介します。
スキーブーツの種類を分けるのは「フレックス」「ラスト」「インナーブーツ」という3つの要素です。
フレックスというのは柔軟性のことで、どの程度動かすことができるものなのか、ということを言います。
ラストは足幅のことで、インナーブーツは内側のブーツ部分がどの程度の厚みを持っているのか、ということになります。
それでは、これらがどのように設定されていると、どのような違いがあるのかについて紹介します。
要素による違い
まずは「フレックス」による違いです。
フレックスは「非常に硬い」ものから「柔らかい」ものまであり、滑走感に大きな違いが生じます。
基本的にフレックスが柔らかいほど足を柔軟に動かすことができるため、自分の思っている通りに滑りやすくなります。
その代わり、足を固定しておくということが難しくなるため、高速滑走を行いたいという場合には柔らかいことが障害になってしまう可能性があります。
その為、レジャー向けのものはフレックスが低い場合が多く、レース向けのものは高いものが多くなっています。
特にレーシング用スキーブーツはフレックスが非常に硬く、なれない人では使いにくいものです。
次に「ラスト」による違いです。
ラストが広ければ、重心を取ることができる場所の範囲が広くなります。
逆にラストが狭ければ、重心を取ることができる場所の範囲が狭まることになります。
レジャー向けのものはラストが広く取られており、柔軟にスキープレイができるようになっていますが、こちらもレース向けの場合には非常に狭いものとなります。
最後に「インナーブーツ」による違いです。
インナーブーツが厚いほど、装着感が柔らかいものとなるため、スキーブーツによるストレスを感じにくくなります。
また、滑走時の衝撃などもインナーブーツの厚みによってどの程度伝わるのかが変わってきます。
厚いものほどレジャー向けで、薄いものほどレース向け、という扱いとなります。
しかし、初めてのレジャー向けだからといって、上記の条件通り「柔らかいフレックス」「広いラスト」「厚いインナーブーツ」というものを選ぶのが必ずしも最適とは限りません。
ホールドがしっかりされていないと、力のかかり方がおかしくなり、逆に痛みを感じてしまうような場合もあるためです。